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契約社員Q&A
Q.契約期間が請負業務終了期間までというのは妥当なのでしょうか。
ソフト開発の会社に、契約社員として応募しました。面接の説明によると、契約期間についての話になると「担当者として任せた業務を終了するまで」とのことでした。このように、具体的ではない契約期間でも、問題ないのでしょうか。
A.原則として、期間を定めなければなりません。
期間を延長する場合は再契約を交わします。契約社員は、1年以内で任意の契約期間を原則としています。そして、労働時間や休日休暇、賃金など、労働条件については、会社の正社員とは他に契約を結びます。契約期間内に決めごとを設けるのは、パートタイマーと同様です。いずれの場合においても、雇用契約は、期間を明確に決めることが求められています。
期間が定まらない、あるいは、契約期間の終了が特定されない場合、正社員を雇用する場合と何ら変わりません。
あなたの場合、「担当の業務事項が終了するまで」といったことで、期間が限定されているように一見思われます。しかし、雇用が決定した時点で、その業務の終了が3カ月なのか、1年以上の期間を要するものなのか、検討がつかないのであれば、あなた自身の、その後の計画が全く立てられなくなり、不安になるでしょう。
もし、契約期間が1年を超えるのが雇用されたときから検討がつく場合は、労働基準法で定められている最長1年ということに、会社として違反することになってしまいます。
期間を明確に定めておかないと、雇用で決められた業務が、何らかの事情により途中で打ち切りになってしまった場合、その時点で突然契約が終了してしまうことにもなってしまいます。
雇用契約時には、具体的な契約期間を定めることが重要です。契約期間が具体化されて、「予定期間内で仕事が終了しなかった場合は、さらに3カ月間の契約を延長することもある」などと、特約を定めることを、会社に交渉してみましょう。
Q.契約社員として、契約期間を1年とされたが将来に不安を感じる
私の会社では、社員になるための道として、契約社員制度がスタートしました。契約社員になれば、給与は年俸制になり、目標以上に上げた売り上げは、一定割合ずつ給与上乗せしてもらえるなど、大きなメリットがあります。しかし、契約期間は1年とされています。会社側は、必ず契約更新をすると言っていますが、もし、再契約できなかったらと考えると、不安です。
A.1年毎に契約をしていくのは、法律を配慮しているためです。更新条件を留意して、専門的な知識や技術を持っている人に対して、その力を最大限に発揮してもらおうという、正社員とは違う給与体系や勤務体系等を用意することで、契約社員という名目で雇用する場合は決して少なくありません。
新規の人を外部から雇う場合だけでなく、あなたが勤務している会社のように、キャリア・プランの一つとし、契約社員から正社員への道を選択できる企業が、徐々にですが増加しています。企業側が労働者を雇用するときに、労働契約の中で、雇用期間を特別に定めないのが一般的ですが、契約社員は、一定期間毎の契約の内容を見直すことなどの事情で、雇用契約期間を決めるのが一般です。この場合は、最長の雇用契約期間が1年となります。
民法上では、雇用契約期間が何年に定めようが問題ないのですが、あまりにも長い期間を定めることができるとすれば、労働者は、長い期間使用者に拘束されてしまい、強制労働をさせられる可能性も出てきます。それを防ぐために、労働基準法では、労働契約の中に、契約期間を定める場合には、1年を超える契約をしてはならないと定めてあるというわけです。
Q.会社に希望を出せば、誰でも3年契約をすることは可能なのでしょうか
労働基準法の改正により、99年4月1日から、契約期間を3年まで延長して労働契約を交わすことができるようになったと聞きました。製品開発の仕事を初めて8年になります。私の場合でも、3年契約の契約社員になることは可能でしょうか。
A.3年契約は、一定の基準に該当される専門家に限定されます
契約社員については、労働契約によって、原則として、契約期間は1年以内と限定されています。その理由として、不当に長く会社に拘束されることがないようにするためです。しかし、1999年4月から、次の各号に該当する場合の労働契約にあっては、最長3年の雇用期間が定められるようになりました。
●新商品や新役務、もしくは、新技術の開発や科学に関する研究に、重要な専門的な知識や技術または経験があるもので、労働大臣の定める基準に該当する専門的知識がある労働者と会社の間に締結される労働契約
●事業を開始や転換または、拡大・縮小・廃止などのための業務であり、一定期間内に業務が終了することが予定されるもので、必要な専門的知識であり、高度の知識があるものとして、労働大臣が定める基準に当てはまる専門的知識がある労働者と会社との間に締結される労働契約
●満60歳以上である労働者と会社との間に締結される労働契約
ここでいう「高度の専門知識を保持する労働者」とは、博士課程または、修士課程を終了した者、または、公認会計士、医師、弁護士、一級建築士、社会保険労務士、薬剤師など、有資格者や、その他の労働大臣が認める者とされています。
ただし、契約期間が3年以内であれば、どう設定するのかは会社の自由です。労働者の側が3年契約を提示することができるものではありません。
Q.契約更新がないという話が契約満了の前日に行われた
契約終日が、3月20日までという労働契約をしました。契約期限が近づいても、契約更新の話が会社からなかったので、契約更新が自動的にされるものだと思っていたのですが、契約満了前日になり、契約更新はないと通知され、準備が何もできないまま退職させられました。このような会社の対応には、何の問題もないのでしょうか。
A.契約は、自動的に終了するものと考えて自ら準備しておくべき
嘱託でも、契約社員でも、雇用形態にかかわらず、雇用期間が定まっている労働契約には、期間満了の労働契約は、自動的に契約終了になります。この場合、雇用主も労働者共に、「契約の更新を希望しない」旨の意思表示をすることは必要ありません。
しかし、労働者側としては、契約更新の通達や打診がなければ、更新があるのか否か、分からない状態が続き、不安になるでしょう。従って、雇用主は、更新しない旨を、前もって通告をするべきと考えられます。しかし、あなた自身で、契約更新があるのかどうかを確認をしなかったようですので、あらためて契約更新の手続きを要求するのは、難しいと思われます。
ただし、契約更新を、少なくとも過去に1回以上している人の場合には、その更新を慣習としている会社も、見受けられるようです。そういう場合は、更新を希望しない側が、相手に対して、前もって、「この契約以後は契約を更新しない」との意思表示をする必要があります。あなたの場合は、どれに該当するかは不明ですが、契約社員が適用される就業規則や雇用契約書の内容を見て再度確認してみましょう。
また、事前通告にある、「事前」という期間を決めるについても、就業規則や雇用解約書があるのならば、そこに記されているはずです。会社が、もし規則などに沿っていないとすれば、何らかの対応を、会社に求めることが可能になるでしょう。
Q.初の契約更新を交わすときに、再契約を拒否された
1年契約をして、契約社員として、会社で働いています。最初の契約更新を前に、会社から「契約更新はしない」と通告されました。契約したときには、「よほどの事情がない限り契約更新をする」との話があったことから、契約社員となり、働いていたので、納得ができません。
A.契約更新を約束のうえでの契約拒否は無効になりうる
1年未満の短期間での雇用契約を定めつつも、何度と更新を重ねて働き続けている契約社員やパートタイマーはたくさんいます。このような短期契約で働く人に対して、会社側が、契約更新を拒否するのは、「雇い止め」と言われています。
契約社員の場合は、原則、契約期間満了で雇用関係は終了します。ただし、幾度かの更新を重ねながら、継続的に雇用されて、事実上、正社員と何ら変わりない雇用形態になっている契約社員の場合、更新拒否には、正当な理由が必要となります。
また、正社員に対しての解雇予告と同様、契約期間満了の30日前に、契約打ち切りの通知を出さなければならないことになっています。理由が明確でない場合の、契約更新拒否は、権利の乱用と無効に当たることがあります。
しかし、あなたの場合は、初めての契約更新期を迎えるのですから、長期勤務の実績がないので、会社側からの更新拒否は何の問題もないと言えます。
しかし、会社側から契約更新すると言ったにもかかわらず、契約拒否を行ったのであれば、会社側が継続勤務をあなたに期待させる状況だったことから、その契約拒否を、無効にできる場合もあります。ただし、その判断というのは、裁判にゆだねることになるでしょう。
Q.契約更新の際に、賃金の引き下げを通告された
契約社員として、半年契約で働き始めて1年半になります。4期目に入ってから、以前の賃金よりも5%、金額にして、1万6000円を引き下げると通告されました。理由は、業績が落ちたためです。この場合、仕方のないことなのでしょうか。
A.一方的な賃金の引き下げは認められないこともある
パートタイマーや契約社員など、期限つきの雇用契約社員の場合、契約更新をさせる際に、賃金などの、新たな労働条件が提示されて、契約し直すことが認められています。これは、契約期間終了と同時に、それまでの契約内容も終了となるためです。
しかし、使用者側が、労働者に不利益となる方向に労働条件が変更される場合には、職場の規律を保持するために、業務上で必要性か、または、合理的な理由かどうか、もしくは、それぞれ労働者の合意が必要とされています。
特に、賃金の引き下げ等は、労働者にとっては、大変重要な労働条件です。この場合には、合理的な理由の他に、それぞれの労働者に同意が得られることが必要となります。
契約社員の場合でも同様に、契約更新の度に、契約条件を提示するといった手続きはしません。幾度か自動的に契約更新をしているにも関わらず、契約更新の手続きがルーズになる場合で、、使用者側が、労働者の同意をなしに、一方的に不利益な賃金に変更することは認められません。
もし、あなたが、再契約時に、会社側からの説明をきちんと受け、すでに了承しているのならば、納得する他ないでしょう。しかし、正式な更新の手続きを怠っていながら、一方的に賃金の引き下げを通告され、なおかつ、その理由も納得できないものである場合は、会社側に対して、その通告を撤回するよう求めることが可能です。
Q.契約社員として働いて10年ですが、一度も再契約手続きがなされない
契約社員として、現在の会社に勤め始めて10年になります。この期間、契約の更新が行われても、再契約を一度も交わしたことがありません。査定での昇給はありますが、多少契約条件を見直したいとも思っています。会社へ契約条件の見直しを求める際、どのように切り出したら良いのでしょうか。
A.正社員同等の待遇を求めることができる
パートタイマー、契約社員、アルバイトなどとして、雇用期間を決められている有期契約を交わしている場合は、契約満了した際に、契約の更新を労使双方で確認し、引き続いて雇用を継続する場合は、再契約を結ばなければならないことになっています。
このような契約更新手続きがなく、期間の満了するごとに、就労者の意思を確認しないまま、更新を重ねていて、なおかつ、更新手続き自体が形骸化している状態であれば、その雇用契約は、期間を定めていない雇用に転化したと判断されます。
あなたの場合は、まさにこの例に当たります。これまでの10年間は、会社側から契約更新を拒絶されることがなく、契約を更新し続けたのですから、あなたは正社員と同等の身分だと解釈して良いことになります。
正社員という立場であれば、賃金の値下げがない限り、昇給などの個別の交渉がないとしても納得するべきです。しかし、正社員と同等に働いているにもかかわらず、未だに契約社員だという理由で、自分に不利な労働条件を適用されているのだとしたら、それは問題です。